言葉にしたことがかなうって素敵すぎませんか?
静岡県掛川市、旧東海道の山の中に鎮座する事任八幡宮、願いが『言のまま』かなう神社として古くから信仰されてきました。
主祭神 己等乃麻知媛命
配神 八幡大神
・誉田別命
・息長帯比売命
・玉依比売命
事任八幡宮は、遠江国一宮であった格式高い神社です。坂上田村麻呂によって、北側の本宮山から現在地の里宮へ遷座されました。八幡信仰が広まった平安時代、源頼義が石清水八幡宮から八幡神を勧請し、八幡宮と称されるようになりました。明治時代以降は県社となり、八幡神社と称されましたが、第二次大戦後、古来の社号『ことのままの社』に基づき『ことのまま』の名を復活させ、事任八幡宮となりました。それほど『ことのまま』という言葉の信仰のある神社だそうです。

二の鳥居の左手前の神木の大楠の幹には耳のようなコブがついていて、この耳が参拝者の願いを聞いてくださるとのことです。

階段を上ると拝殿があります。本殿向かって右にはご神木の大杉が鎮座しています。
このほか境内には五社神社(天照大神、八意思兼命、大国主命、火乃迦具土神、東照大権現)、稲荷神社、金刀比羅羅神社、夫婦杉、むすびの神、瀧神社などが鎮座しています。この奥の山は神域で禁足地となっています。
平安時代、清少納言が書いた枕草子の中に『ことのまま明神いとたのもし』と書かれた項があり、その時代には『ことのままの神』が『願いのままにかなえてくださる神』として都まで伝わっていました。鎌倉時代には吾妻鏡、江戸時代には十返舎一九の東海道中膝栗毛などに『願い事が叶う神社』として登場しています。ここは旧東海道沿いにあって、難所であった小夜の中山の西側の麓にもあたることから、多くの人が旅の安全や願い事成就を祈るため立ち寄ったそうです。
また、この事任八幡宮は、戸隠神社、諏訪大社、分杭峠、阿波々神社を南北一直線で 結ぶレイライン上にあり、『ゼロ磁場』とも言われる場所です。あまりにパワーが強すぎて、私も鳥居を出てからしばらく頭痛とひどい眠気が収まりませんでした。こういう現象はパワーを授かったことによる『気あたり』という好転反応なので、帰宅後は無理せずゆっくり休むといいそうです。

事任八幡宮の境内沿いの県道を挟んだ反対側には本宮が鎮座しています。ここにはもともと本殿が鎮座していました。あらかじめ社務所においてある『ふくのかみ(福の神)』という紙を一枚いただいておき、県道を渡った先にある本宮の鳥居から270段ほどの階段を上り、本宮の鳥居を目指します。
本宮の祠の周りには白い石が敷き詰めてあり、ここから3つ石をとって、社務所でいただいたふくの紙で拭きながらそれぞれに願いを込めるのがここのお参りの仕方です。1つめの石は神様のために、2つめの石は自分の周りの人のために、3つめの石は自分のために磨くと、福を授かることができるのだとか。拭いた紙は持ち帰って神棚や玄関を拭くといいそうです。

事任八幡宮(ことのままはちまんぐう)
住所 静岡県掛川市八坂642
アクセス 【電車の場合】JR掛川駅からタクシーで約15分、バスで約20分【車の場合】東名高速道路掛川ICより約15分、掛川バイパス八坂ICより約5分、無料駐車場あり
ホームページ http://kotonomama.org/
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